
最近健康食品や化粧品などを通じてよく目にするプラセンタという言葉、聞いたことはあるけどそれが何なのかはよくわからないという人も多いのではないでしょうか。
プラセンタは英語で「胎盤」という意味です。
胎盤といえばお腹の中の胎児が発育するために必要不可欠な母体内の組織です。
健康食品や化粧品で「プラセンタ」と呼んでいるのは胎盤そのもののことではなく、胎盤の細胞分裂を促す成長因子(グロースファクタ)やその他の栄養素を抽出したもののことで、正確にはプラセンタ抽出物(液体状の場合はプラセンタ抽出液)と呼ばれるものです。
私たち哺乳類は、たった1個の卵子とたった1個の精子が出会い、受精卵となって子宮壁に着床します。
そこからものすごいスピードで基幹細胞から目的となる各種の細胞に分化しながら細胞分裂を繰り返し、数十兆という膨大な数の細胞になって胎児の体を形成します。
この爆発的な細胞分裂の源となるものがプラセンタです。
子宮壁に着床した受精卵は大きく2つの部分に別れるのですが、1つが赤ちゃんの本体で、もう1つが胎盤となります。
受精卵の子宮壁側にあたるほうが胎盤となるわけです。
そして、赤ちゃん本体と胎盤は臍帯という管(いわゆる「へその緒」)でしっかりと結ばれています。
赤ちゃんが子宮の中で爆発的な細胞分裂を繰り返しながら成長するために、胎盤が大変重要な役割を担っています。
最も重要や役割は、母体からの栄養や酸素を赤ちゃんに送り届けることです。
そしてもうひとつの重要な役割は、赤ちゃんの細胞分裂を高速かつ正確に行うための「成長因子」と呼ばれる成分を生成し、赤ちゃんに送ることです。
成長因子は細胞分裂因子とか、グロースファクタなどと呼ばれ、赤ちゃんの細胞分裂を促す秘密兵器のようなものです。
母体の栄養状態が悪くても、赤ちゃんが子宮の中で驚異的な成長をするのは、この胎盤の役割によるものだと考えられています。
近年、研究と技術開発が進歩し、このプラセンタの有効成分を安全に抽出することが可能となりました。
また研究の進歩によりプラセンタのさまざまな効果、効能が明らかになっており、幅広く美容と健康を促進する成分として注目を集めています。