
プラセンタは肌のしわやたるみにも有効な働きがあります。
小じわ程度なら消すことも可能だと言われています。
プラセンタがどのようにしわやたるみに効果を発揮するのでしょうか。
しわやたるみができるメカニズムを紐解いてみるとよくわかります。
まず、小じわはどのようにしてできるのかを考えてみましょう。
小じわは表皮の最も外側の角質層の保水能力や皮脂の分泌などが低下し、乾燥してくるとできやすくなります。
健康な肌では、角質層の中の水分、皮脂、自然保湿因子の3つのバランスが整っていますが、このうちのいずれかが少なくなりバランスが乱れてくると、潤いを失ってカサカサしたり、逆に脂っぽくなったりします。
そこで、皮脂が少なくてかさつくときは油分や水分を補給し、自然保湿因子が減少したときは保湿材を補給することが必要になります。
プラセンタにはこれらの3つのバランスを正常に整え、乾燥した肌を改善する効果があります。
つまり、プラセンタの保湿作用が角質層に水分を十分補給し、保湿を調節すると共に、プラセンタの組織代謝促進作用が皮脂の分泌腺の機能を高め、皮脂の分泌を正常に改善してくれるのです。
この結果、小じわは目立たなくなったり、消えたりします。
浅いしわが表皮で生まれるのに対し、深いしわはその奥の真皮で生まれています。
真皮の組織は、膠原繊維のコラーゲンが格子状に配置され、弾力繊維のエラスチンによって結び付けられています。
そして、ヒアルロン酸などの水分をたっぷり抱え込んだ弾力のあるゼリー状の組織になり、空間を埋めています。
これが肌の柔軟性や弾力性を保った健康な肌の状態です。
コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸は、繊維芽細胞で作られています。
繊維芽細胞はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸という肌にとって必要不可欠な成分を生みだす源であり、繊維芽細胞の活発な新陳代謝が真皮の若々しさを保つもととなっています。
ところが、年齢とともに繊維芽細胞は衰えはじめ、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が生成されにくくなってきます。
すると、真皮の組織が柔軟性や弾力性を失っていき、これがしわやたるみへと繋がるのです。
深いしわやたるみを予防、改善するためには、まず繊維芽細胞の衰えを回復させることが大切です。
プラセンタには、成長因子の一種である「繊維芽細胞増殖因子」が含まれており、繊維芽細胞の増殖を活発にし、修復・再生を促進します。
繊維芽細胞が活性化することで新陳代謝も高まり、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生成量も増加するため、肌の柔軟性や弾力性を取り戻すことができると考えられます。
では、新たにコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸そのものを補給するのもしわやたるみ改善には良策なのではと思われるかもしれませんが、そういうわけではありません。
それはコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸は分子が大きいため真皮に浸透することができないからです。
真皮まで浸透する物質としては脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・Kなど)、ステロイド、そしてプラセンタが知られています。
プラセンタは皮膚からも浸透し、繊維芽細胞に働きかけて活性化するため、肌の柔軟性や弾力性を取り戻し、深いしわやたるみを修復するのに大変効果的だと言われています。