
近年、花粉症や食物アレルギーに悩まされる人が急激に増えています。
そのアレルギー反応のひとつであるアトピー性皮膚炎もその患者数は増える一方です。
かゆみを伴う発疹が繰り返し出現し、発疹は顔や首、肘や膝のくぼみに表れやすく、ひどくなると全身に広がることもあります。
特にかゆみを取り除くために、ヒスタミンの作用を抑えるステロイド剤が使われることが一般的です。
ステロイド剤はアレルギーを抑制するのに強力な力を持っており、アトピー性皮膚炎の患者にとっては大変ありがたい薬です。
しかし、このステロイド剤には副作用があります。
特に、長期にわたってステロイド剤を使い続けていると、皮膚の繊維芽細胞が破壊され、皮膚が非常に薄い状態になります。
また、ステロイド剤による湿疹ができることもあります。
このステロイド剤のマイナス面をプラセンタエキスで補うことができます。
プラセンタの中には上皮細胞増殖因子、繊維芽細胞増殖因子が入っており、ステロイド剤で破壊された繊維芽細胞を増やし、角質層を作り出す上皮細胞をも増やすことができます。
繊維芽細胞や上皮細胞は、健康な皮膚を作りだすようになり、さらにプラセンタが神経の異常興奮を抑制してかゆみを感じにくくする働きをします。
体の内外からプラセンタを投与すると、辛いかゆみの症状から解放され、さらに皮膚が驚くほどのスピードで改善されていきます。
しかも、ステロイド剤のように副作用はありません。
これがプラセンタの素晴らしい点です。
現時点では厚生労働省からは認められていない治療のため、保険適用外の治療となりますが、それほど高額ではありません。
アトピー性皮膚炎の患者にプラセンタを投与した実績では、効果が感じられないことはほとんどありません。
しかし、効果を出すための必要投与量にはかなり個人差があるようです。
プラセンタとアトピー性皮膚炎の関係は、まだ正確なメカニズムはわかっていませんが、有力なのはプラセンタのある成分がそのリンパ球にアポトーシス(細胞そのものがみずから消滅していく変化のこと)という変化を起こさせる作用があるからではないか、という説です。
まだ研究の余地が残された分野ですが、アンチエイジング目的でプラセンタを使用したアトピー体質の人が、アトピーが治ったという効果を体験されており、プラセンタにアトピー改善の効果が期待できると考えられています。