
古代よりさまざまな健康効果があるとして注目されてきたプラセンタですが、研究がすすむにつれ新たな効果も次々と明らかになってきました。
その中のひとつに胃潰瘍や十二指腸潰瘍などへの効果です。
これらに対する効果が発見されたのは今世紀に入ってからで、今世紀のはじめの旧ソ連で皮脂にプラセンタを埋め込む治療法が行われてからです。
プラセンタを皮膚の下に直接埋め込んでしまう方法は、プラセンタ埋没療法と呼ばれるようになりました。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍はどのような病気でしょうか。
胃は、食物を消化するために胃液を分泌していますが、この胃液には強力な酸が含まれています。
この胃液から胃壁を守るために胃は粘液を分泌しています。
ところが、胃液と粘液とのバランスに不均衡が生じると、胃酸によって胃壁がおかされてしまいます。
これが胃潰瘍です。
最初は粘膜の表面がただれる程度ですが、進行すると粘膜に穴が開いてしまいます。
さらに進行すると、粘膜の最も下の層からその下の筋層にまで達し、ひどい場合になると筋層の下の漿膜層に穴が開き、最悪の場合は穴が胃壁を突き抜けてしまうこともあります。
また、十二指腸壁も胃壁と似たような構造をしており、十二指腸潰瘍も同様の経過で発生します。
胃や十二指腸はとてもデリケートな臓器で、肉体的、精神的ストレスやアスピリン、インドメタシンなどの薬剤によっても胃の粘膜の血液循環が悪くなり、粘液や粘膜の働きが低下して潰瘍を引き起こしてしまいます。
また、胃の粘液の中に生息しているヘリコバクター・ピロリという細菌が生みだすさまざまな物質により、粘膜が刺激を受けて炎症を起こし、胃潰瘍を発症させる下地を生み出してしまいます。
このような胃、十二指腸の荒れた粘膜にプラセンタが働きかけ、細胞分裂を促進して粘膜の荒れた状態を修復します。
また、プラセンタの抗ストレス作用によって、精神的に元気になり、ストレスを解消することで、胃や十二指腸の状態を改善していきます。
さらに、プラセンタによって自律神経のバランスが正常になるため、内蔵のバランスも整えられます。
このように、プラセンタはさまざまな角度から胃や十二指腸に働きかけ、潰瘍を予防、改善する効果を発揮します。
胃潰瘍と十二指腸潰瘍を患った患者にプラセンタを処方した結果、8割の患者に症状の改善が見られたという結果もあり、その有効性はとても高いことがわかっています。